フジバカマ
8月(葉月)
桜餅の葉に似た香り
奈良時代に、薬草として「蘭草」の名で中国より渡来したといわれています。
しかし、万葉集で山上憶良が秋の七草を詠んだ歌には、すでにフジバカマの名をみることができます。
生の茎葉に香りはありませんが、生乾きにするとクマリンという成分が生成し、桜餅の葉に似た香りを生じます。
中国ではこの香りが好まれ、若い女性が匂い袋にして身に付けたといわれます。
また、利尿や黄疸には煎じて服用されていました。日本では、神経痛や皮膚のかゆみをとるのに、浴湯料として用いられていました。