ドクダミ
6月(水無月)
化膿や湿疹など、皮ふの炎症に
日本や東南アジア(中国、ヒマラヤ、ジャワ、ベトナム)に自生し、ドクダミ科に属する多年草です。
湿気のある日陰を好み、白い地下茎で繁殖します。初夏の頃、花茎を出し花をつけます。
4枚の白い花弁に見えるのは、総苞(そうひょう)で中心部の淡黄色の円柱は小花が集まったものです。
葉の腥気(なまぐさみ)から魚腥草(ぎょせいそう)という漢名がつけられました。日本にもクサイ葉などの地方名がありますが、乾燥させたり煎じたりすると臭気は消えます。
葉を火にあぶり、腫れ物に貼るのは「腫れをちらす」といわれ、薬効を示す地方名として、スイダシグサ、ノドハレなどがあります。
ほかに葉をもんだり青汁をつけてもよいとされています。
浴剤としても効用があり、化膿、湿疹、冷え性、痔疾によいとされます。
煎剤の内服(10g~15g)は、利尿薬として淋疾、尿道炎に供されます。血管補強作用もあり、動脈硬化予防や高血圧にも薬効が期待されています。