カンゾウ
6月(水無月)
幅広い効きめのある要薬
シベリアから中国西部に分布している多年草。生薬として古くから日本に渡来し、正倉院にも収蔵されています。
漢方では極めて重要な生薬で、処方の7割に配合されており、幅広く使われています。
また現在では、醤油や味噌などの食品の甘味づけとしても使用されています。
甘草の特長は、症状をやわらげ、諸薬の調和をとることにあるといわれます。主成分であるグリチルリチンには、強肝、抗炎症作用などのほか、抗ウイルス作用も報告されています。
まだ科学的にも解明されない作用もあることから、不思議な生薬とも呼ばれています。